外国人材が日本で運転免許を取得する方法と企業ができるサポート
外国人材が日本で運転免許を取得することは、彼らのキャリアや生活において重要なステップとなります。運転免許を持つことのメリットは、日常生活の利便性や自由度を向上させ、就労の定着を図る一因となることもあります。本記事では、外国人材が運転免許を取得するための具体的な4つの方法や企業が提供できる支援について紹介します。
1. 外国人材が日本で車を運転する4つの方法
外国人材が日本で車を運転するには大きく以下4つのパターンがあります。以下にそれぞれの特徴について紹介しますが、私たちがご紹介する外国人材は長期就労を目的としているため、母国での運転免許を日本で切り替える「外免切替」か、「日本での運転免許取得」をおすすめしています。特に費用面は低コストで取得しやすい外国免許の切替えが一番外国人材への負担が少ないのでおすすめです。
※今回ご紹介するのは2025年4月執筆時点の情報のため、法制度の改定や最新情報は随時お住まい・お住まい予定の都道府県警察の公式HPをご確認下さい。(リンクは警視庁の都道府県警察本部リンク)
外国人材が日本で車を運転する4つの方法
方法 | 対象者・条件 | 運転可能期間 | 必要書類等 |
|---|---|---|---|
1.国際運転免許証 | ジュネーブ条約加盟国の免許保持者 | 上陸日から1年間 | 国際免許証+母国免許証 |
2.外国免許+日本語翻訳文 | スイス・ドイツ・フランス・ベルギー・モナコ・台湾の5カ国と1地域 | 上陸日から1年間 | 外国免許証+日本語翻訳文 |
3.日本免許へ切替(外国免許の切替え、通称”外免切替”) | 長期滞在者、条件を満たす者 | 免許証の有効期限内 | 外国免許証+翻訳+パスポート等 |
4.日本で新規取得 | どなたでも(18歳以上) | 免許証の有効期限内 | 教習所卒業証明書等 |
▼参考情報▼
・警察庁/日本の免許がない方が日本で自動車等を運転するための方法
・警視庁/ジュネーブ条約締約国等一覧
1.1. 「国際運転免許証」を利用する

日本は「ジュネーブ条約(1949年道路交通に関する条約)」の締約国です。この条約に基づき、加盟国で発行された国際運転免許証を持っている場合、日本でも運転が可能になります。運転できる期間は「日本に上陸した日から1年間」または国際免許証の有効期限までのいずれか短い方です。国際免許証とあわせて、発行国の有効な運転免許証の原本も携帯する必要があります。
日本に上陸後1年間、ジュネーヴ条約※ に定められた様式に合致した国際運転免許証を所持することで運転できます。 (道交法第107条の2)
(※)ジュネーヴ条約 ・・・・1949年9月19日にジュネーヴで署名された道路交通に関する条約
引用:警察庁
▼参考情報▼
・警視庁/日本で運転できる国際運転免許証
・警察庁/各国・地域の国際運転免許証
1.2. 外国運転免許証+日本語翻訳文(特定国のみ)

スイス・ドイツ・フランス・ベルギー・モナコ及び台湾の5か国と1地域で発給された運転免許証をお持ちの方は、政令で定める者が作成した日本語翻訳文を添付することで日本国内を運転することができます。この場合も「日本に上陸した日から1年間」は運転が可能です。運転時は必ず「運転免許証の原本」と「日本語翻訳文」の両方を携帯する必要があります。
日本に上陸後1年間、外国・地域の運転 免許証※に日本語による翻訳文※が添付され たものを所持することで運転できます。 (道交法第107条の2)
(※)外国・地域の運転免許証 ・・・・スイス、ドイツ、フランス、ベルギー モナコ、台湾の運転免許証
(※)日本語による翻訳文 ・・・・当該免許証を発給した国の領事機関、 国家公安委員会が指定した法人等が作成したものに限ります。
引用:警察庁
▼参考情報▼
・福岡県警察/外国運転免許証での日本国内の運転について
・警察庁/台湾運転免許証による日本国内での自動車等の運転
1.3. 日本の運転免許証に切り替える(外免切替)

長期滞在者や日本での運転を継続したい場合、外国の運転免許証を日本の運転免許証に切り替えることができます(以下、外免切替)。外免切替の知識テストは各地域都道府県で学科試験の対応言語を増やしています。また、東京都の場合、府中試験場、鮫洲試験場では平日毎日受験が可能です。主な条件は以下の通りですが、国別で必要な書類が異なるため、お住まい・お住まい予定の都道府県警察の最新情報を確認するようにしましょう。また、外免切替についてはベトナムの方を対象にした記事があるためこちらも参考にしてみてください。
▼関連記事▼
ベトナムの運転免許から日本の運転免許への切替はできるの?
外免切り替えの主な条件
・免許証発行国に3か月以上滞在していた証明(パスポート等)
・在留カード(住民票)を所持していること
・免許証の日本語翻訳文を持つこと(JAFや大使館等で取得)
・運転免許センターか試験場にて書類提出、適性検査(知識確認)、実技試験(技能確認)に合格すること
※警視庁/外国で取得した運転免許証を日本の運転免許証に切り替えるには
各種免許対応言語一覧
第一種・第二種・仮免許試験(20言語) | |||
|---|---|---|---|
英語 | スペイン語 | ペルシャ語 | 韓国語 |
中国語 | ポルトガル語 | ロシア語 | タイ語 |
タガログ語 | ベトナム語 | インドネシア語 | クメール語 |
ネパール語 | ミャンマー語 | モンゴル語 | ウクライナ語 |
シンハラ語 | ウルドゥー語 | アラビア語 | ヒンディー語 |
外国免許切り替えに伴う知識確認問題 | |||
|---|---|---|---|
フランス語 | トルコ語 | ベンガル語 | マレーシア語 |
外国の運転免許を受けている者は、運転免許試験の一部(学科試験、技能試験) が免除されます。ただし、外国の運転免許を受けた後、その国に通算して3か月以上滞在していたことが条件です。
引用:警察庁
▼参考情報▼
・警視庁/国別必要書類一覧
・熊本県警察/外国免許から日本免許への切替え(要予約)
また、外免切替のサポートを行うサービス提供を実施している会社もあるため、参考までに記載しておきます。書類の準備で翻訳文発行や、学科試験対策、実技試験対策の動画や教習所での訓練、外国語の運転教本などのサービス提供をしているようです。
▼外免切替サポート企業▼
ZIPLUS/外免切り替え安心パッケージ
1.4. 日本で新たに運転免許を取得

外国で運転免許を取得しておらず、日本で新規に運転免許を取得する場合は、日本人と同様に自動車教習所に通い、日本での住所地(居所地)を管轄する都道府県警察の運転免許センター等で学科・技能・適性試験に合格する必要があります。一部の自動車学校や教習所、合宿所では外国語対応もあります。また、外国人が増えている地域では、外国語対応を進めている教習所が増えています。
▼参考情報▼
・ミャンマー人インストラクター在籍/株式会社南横浜自動車学校(神奈川県横浜市)
・ベトナム語版の入校案内等外国人向け対応/遠鉄自動車学校(静岡県)
2. 外国人材が運転免許を取得するためのステップ
外国人材が日本で運転免許を取得するためには、いくつかのステップを踏む必要があります。まず、必要な書類を準備し、日本の運転免許試験に挑むことが求められます。また、既に外国で運転免許を持っている場合には、免許の切替手続き(外免切替)が必要です。私たちワンテラスでは、日本に来日前に運転免許を取得し、外免切替が外国人材への負担も少なく、また費用面でも押さえられるためおすすめをしています。
▼関連記事▼
ベトナムの運転免許から日本の運転免許への切替はできるの?
2.1. 必要な書類と費用

外国人材が日本で運転免許を取得する際には、まず必要な書類をしっかりと準備することが重要です。基本的には、在留カードやパスポート、住民票などの身分証明書が必要です。また、証明写真や取得する免許に応じた費用も用意しておく必要があります。さらに、外国の運転免許証を持っている場合は、その免許証と日本語訳文も求められることがあります。これらの書類は、事前に確認しておくことで、手続きがスムーズに進みます。書類の不備がないように、早めに準備を始めることをお勧めします。準備が整ったら、各都道府県の運転免許センターで手続きを開始します。
運転免許取得に必要な書類など(埼玉県の場合)
・在留カード、特別永住者証明書など
・住民票(全部記載(個人番号を除く))
・写真(縦3.0cm×横2.4cm)2枚~3枚
・申請手数料
引用:埼玉県/第10章 自動車運転免許(外国人の生活ガイド)
運転免許取得に必要な費用例(埼玉県の場合)
・日本で新たに運転免許取得する場合:約25万円~30万円前後
(自動車教習所の費用25万円前後、免許証申請手数料1,900円、交付手数料2,350円)
※株式会社荻久保自動車学校埼玉校はATだと、228,000円[税込:250,800円]
・外免切替の場合:約9万円前後
事務手数料約1万円前後(翻訳費用4,000円、申請手数料2,500円、交付手数料2,350円)+母国でかかる運転免許取得費用(ベトナムの場合6万円~8万円)
2.2. 日本での運転免許試験の内容
日本で運転免許を取得するための試験は、学科試験と技能試験の2つに分かれています。学科試験では、交通ルールや安全運転に関する知識を問われ、日本語で行われますが、一部の地域では英語などの外国語で受験できる場合もあります。一方、技能試験では、実際に車を運転して技術を証明する必要があります。この試験では、車両の操作だけでなく、安全確認や周囲への配慮も評価されます。試験は厳格で、合格するためには十分な準備が必要です。また、試験の内容や合格基準は地域によって異なる場合があるため、事前に詳細を確認し、しっかりと対策を練ることが重要です。
外免切替の場合は、学科試験は〇×回答の10問となり、正答率7割で合格となります。そのため外国人材にとって日本の一般的な運転免許の学科試験を受けるよりも外免切替の方が言語の面でも負担が少なくなります。
2.3. 外国免許切替のプロセス

外国で既に運転免許を取得している場合、運転免許センターにて日本の免許に切り替えるプロセスを利用することができます。この場合、まずは外国免許を持っていることを証明するために、免許証の日本語訳を用意し、在留カードや住民票などと共に運転免許センターに提出します。次に、外国免許での運転経験を証明するために、滞在期間や使用実績を示す書類が求められることもあります。それから、通常は学科試験と技能試験の一部が免除されるため、比較的短期間で日本の免許を取得することが可能です。ただし、必要な手続きや免除の範囲は国や地域によって異なるため、事前にしっかりと確認し、必要な準備を整えておくことが大切です。
外国免許切替審査で必要になる書類など(埼玉県の場合)
・旅券(パスポート)
・在留カード、特別永住者証明書など
・住民票(全部記載(個人番号を除く))
・外国の運転免許証
・外国の運転免許証の日本語への翻訳文
(各国大使館領事部、または国家公安委員会が指定した法人【(一社)日本自動車連盟(JAF)、ジップラス(株)】で作成したものに限る)
・写真(縦3.0cm×横2.4cm)2枚
・申請手数料(申請手数料2,500円、交付手数料2,350円)
※引用:埼玉県/第10章 自動車運転免許(外国人の生活ガイド)
▼参考情報▼
警視庁/外国で取得した運転免許証を日本の運転免許証に切り替えるには
2.4. 自動車教習所の選び方と通い方
日本での運転免許取得を目指す外国人材にとって、自動車教習所を選ぶことは非常に重要です。まず、教習所は自宅や職場から通いやすい場所にあることが望ましいです。また、外国人向けの特別なサポートや、英語や母国語での講習があるかどうかも確認しましょう。さらに、教習所の評判や合格率も参考にすると良いです。選んだ教習所に通う際は、スケジュールをしっかりと組み、計画的に学科と実技の授業を受けることが大切になります。
3. 企業ができるサポート
企業の人事担当者や生活面のサポート担当の方が外国人向けの対応が可能な教習所を調べて伝えたり、外免切替の場合は言語サポート支援や、翻訳サービスの活用をすることで運転免許取得がスムーズに行えます。さらに、手厚い企業では福利厚生として免許取得費用の補助を行うところもあります。
事例として、埼玉県の騰飛テック株式会社様(建築設備業者様)では、複利厚生として「運転免許取得費支給制度で最大25万円の補助」を実施しているようです。
▼参考▼
騰飛テック株式会社/募集要項
まとめ
外国人材が日本で車を運転する方法を紹介しました。文中でも言及しましたが、私たちワンテラスでは来日前に外国人材の母国での運転免許を取得し、日本に来日後に”外免切替”が費用面で負担がないためおすすめしています。ただし、免許取得から3か月間は免許発行国に滞在していなければいけないルールのため、取得時期、入国時期は確認が必要です。その他には日本の教習場も外国語対応しているところも多いため、お近くに外国人材対応可能な教習所がないか探して紹介するというサポートもできます。本記事が外国人材の運転免許に悩む方のお力添えになれば幸いです。

私たち株式会社One Terrace(ワンテラス)は「チョクトリ」といった、海外から優秀な人材を採用する企業の採用支援、定着に向けた支援、活躍するための組織づくり支援などを通じて、企業の採用力や育成力の向上に知見を深めてきました。本記事以外にも、弊社では優秀な外国人材を採用するノウハウを持っているため今後も記事化していく予定です。
▼参考記事▼
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